どうすれば良いの?
莉子
「航平さん、あのね、航平さんは去年落ちた試験をまた、秋に受けるでしょう?
ウチの店長さんは勉強してる様子ないし、
それって、どんな試験なの?」
航平
「う〜ん。……… あのさ莉子。
難しい試験だからまた落ちるかもしれないけど…
俺、ウチの会社のコーヒー農園で働きたいんだよ。」
莉子
「はい? コーヒー農園? え〜?外国って事?」
航平
「うん。 莉子はまだ学生だし合格してから話しをしようと思ってたんだけどさ、
南米の何ヵ国かにウチの会社専用農園があって、
もし、試験に合格したらまず1年研修でブラジルだと思う。
その後、配属先の国が決まるみたいなんだ。
まだ、試験にも合格してないしわからないからさ。」
莉子
「じゃあ、私は?」
航平
「俺は莉子と結婚して、向こうへ行けたらと考えている。」
莉子
「結婚? 海外生活……」
航平
「うん。俺…恥ずかしいから言わなかったけど、仙台へ転勤してすぐスペイン語会話の教室にも通ってるんだよ…」
莉子
「スペイン語! ………」
航平
「ビックリさせてゴメン。」
莉子
「航平さんの夢なんだね。 南米…」
航平
「秋の試験もきっと難しいからまだ先の話かな! ハハハ。」
莉子
「うん……」
莉子にとっては、衝撃的な話しだった。