どうすれば良いの?
駐車場まで歩いている間に、凌さんは外人さんに声をかけられていた。


「さすが〜」

莉子
「萌さん、どうしたんですか?」


「なんだかあの青年は駆け出しのモデルさんでこれから海外のオーディションを受けるらしいんだけど…
ご主人のファンみたいよ。

あの子興奮してご主人に話しかけてるわ〜
ご主人って、優しい方なのね〜。」

莉子
「え?」


「ご主人は、彼にお礼を言って、オーディションの合格する秘訣を教えてあげてるみたい。ふふふ。」

莉子
「凌さんは、若いモデルさんからしたらカリスマ的存在なのかなぁ〜」


「私も詳しくないけど、トップモデルだもん! 
こんな超有名なブランドの専属モデルなんだから、きっとそうだと思うわよ。」

莉子
「…そうですよね〜 ………
憧れのトップモデルかぁ……
スゴイ人と結婚したんだな……」


「大丈夫? どうしたの? 莉子ちゃん。」

莉子
「今回のブランドの契約が切れたらモデルをやめるんですよ……凌さん…」


「え? そうなの? 知らなかった……
じゃあ、最後のショーは見なくちゃね!」

莉子
「そうですね! 一度も見た事ないんですよ。
ユー○ュー◯の動画で少し見ただけで〜見たなぁ。 イヤ、観に行くぞ!」


「そうよ! 行け〜! 莉子ちゃん。」

ハハハ!ハハハ!と萌さんと笑い合っていると、
2人のリョウさんがこちらを見ていた。

あの青年も手を振って、ターミナルに向かって行った。


「萌〜萌〜! 聞いて!俺もモデルさんに間違われたんだぞ〜! フフン!」


「ふふふ。宮本さんに自慢するんでしょう?」


「もちろん、自慢するよ〜
さっきのモデルさんさ、18歳だって〜頑張って欲しいな!」


「オレも駆け出しの頃を思い出しましたよ…
何回も何回もオーディション受けて、落選したり、合格したり…
ショーでは、先輩の外人モデルに東洋人だから馬鹿にされたり、意地悪するヤツもいたな……

そういうヤツは、やっぱり三流モデルで終わってたけどな!」


「……じゃあ、行こうか。」
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