どうすれば良いの?
私たちのパリの生活は、ゆったりと壮太を中心に過ごしている。

ハイハイがスピードアップした頃、お座りもするようになり、愛美ちゃんはお姉ちゃんだと自覚してきていて、壮太が悪さをすると飛んできて教えてくれるようになったし、

壮太が、泣いていると頭を撫でたりして慰めたりする優しいお姉ちゃんだ。

佐藤ファミリーには申し訳ないが、萌さんとはほぼ毎日会っていて家族ぐるみのお付き合いも順調だ。

オーナー夫妻にお茶に誘われてお邪魔する時もある。

私は、萌さんから離乳食を教えてもらったり、簡単なフランス料理も教えてもらっているし、簡単なフランス語の読み書きも教えてもらっている

そんな中、凌さんのご両親やウチの両親そして、花音さんと海斗さんもパリへ遊びに来てくれた。

凌さんのご両親とウチの両親が来た時は凌さんがガイド役で、それぞれ秋と冬のモンサンミッシェル観光で1泊旅行をした。

花音さんと海斗さんとはパリだけだったが、ル トレッフルで食事したり、
佐藤さんがパーティーをしてくれてマリーさんとフィリップさんも参加したので、凌さん、海斗さんマリーさんは盛り上がっていた。

凌さんも秋から結構忙しそうだった。

モデルの仕事以外にも、札幌の匠さんとメールなどでいろいろと準備をしているみたい。

そう、そう。 あの広告のポスターは約束通り額縁に入れて寝室に飾っている。

凌さんは嫌がっているがポスターの凌さんは、カッコイイ……

冬になり、パリ市内はクリスマスの飾り付けがキラキラし始めている。

萌さんと買い物に行った時、雑貨屋さんのショーウィンドウに凌さんがマルセイユのお土産でくれた人形が飾られていた…

今は東京の凌さんのマンションの玄関に熊の木彫りと飾っているがなんだか嬉しくなってショーウィンドウに近づくと…


「莉子ちゃん、どうしたの? あら?コレ……南フランスの方の…」

莉子
「コレ有名な人形なんですか?」


「有名なのかなぁ、でもクリスマスにはパリでも飾られてたりするかなぁ… 可愛い」

今日は、マリーさんとカトリーヌさんが萌さんちに遊びに来た。

マリー
「莉子ちゃん、パリの生活はどう?慣れた?
でもあと2ヶ月くらいで帰国なのね〜

モデルの子たちも、リョウがモデル辞めるの寂しがってたな。」

莉子
「あの〜、皆さんにお願いがあります…
私…凌さんのラストのファッションショーを見たいんです。
チケットとか凌さんに頼みますが、壮太をその日預かって欲しいんです。」

萌、カトリーヌ
「もちろんOKよ! 大丈夫よ!」

マリー
「私もリョウのラスト観に行きたいなぁ
私も仕事仲間に聞いてみるね!
スタッフ用のパスがあれば、ショーのあとのバックステージに入れるから、
リョウにそのパスも欲しいって話した方がいいわよ〜」

莉子
「はい! 頼んでみます!」
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