篠宮くんとふたりきりで、ヒミツのキス。


チラッと篠宮くんを見ると、ひたむきな眼差しがこっちに向けられている。


「それだけ本気ってことだよ」

「……わっ!?」


私の肩をグッと自分の方に引き寄せ、周りの女の子達を一瞥したかと思えば、王子と呼ばれるのにふさわしい爽やかスマイルを浮かべて、全員に聞こえるようにはっきりと宣言した。




「そこで見てる人にもついでに言っとく。

俺、倉科が好きだからもう告白してこないで欲しい。あと倉科に何かして傷付けるのは許さねえから、覚えておいて。男共は絶対手を出すなよ?」




篠宮くんのまさかの発言に、
辺りがシーンと静まり返った直後



きゃあああああーーーっっ!!!!!!



耳をつんざくような悲鳴が響き渡った。

ひ、ひええ!!?


とんでもなく大きな声に心底ビックリして、
耳を塞ぐしかない。

ひえっ!?ヤバい、寿命が縮んだ気分。


多くの女子が落胆してたり、泣き崩れていたりとカオスなことになっている。



< 101 / 180 >

この作品をシェア

pagetop