篠宮くんとふたりきりで、ヒミツのキス。
チラッと篠宮くんを見ると、ひたむきな眼差しがこっちに向けられている。
「それだけ本気ってことだよ」
「……わっ!?」
私の肩をグッと自分の方に引き寄せ、周りの女の子達を一瞥したかと思えば、王子と呼ばれるのにふさわしい爽やかスマイルを浮かべて、全員に聞こえるようにはっきりと宣言した。
「そこで見てる人にもついでに言っとく。
俺、倉科が好きだからもう告白してこないで欲しい。あと倉科に何かして傷付けるのは許さねえから、覚えておいて。男共は絶対手を出すなよ?」
篠宮くんのまさかの発言に、
辺りがシーンと静まり返った直後
きゃあああああーーーっっ!!!!!!
耳をつんざくような悲鳴が響き渡った。
ひ、ひええ!!?
とんでもなく大きな声に心底ビックリして、
耳を塞ぐしかない。
ひえっ!?ヤバい、寿命が縮んだ気分。
多くの女子が落胆してたり、泣き崩れていたりとカオスなことになっている。