篠宮くんとふたりきりで、ヒミツのキス。



「俺のこと、心の中でいっぱい好きって思っててくれたんだ?」


うっ、さっきの私の言葉を復唱してくる。

自分で言っといて、いざ口に出されるとたまんない。

ほんとのことだから、認めるしかないんだけど。



「うっ、……そ、そう……だよ……っ」

「俺もいつだって、天音の事いっぱい好きって思ってるよ。あー……嬉しすぎて顔緩むな……」


「……っ!!」


私は羞恥心で頭が沸騰しすぎて、おかしくなりそうだけどね……!


恥ずかしさを誤魔化すように、ゆらゆらとブランコを揺らしてみるけど当然効果はない。


慧くんから視線を逸らし、うぐぐと小さく呻いていれば、隣からカラン、とブランコから降りた音がして、


逸らしていた視線を再び向けると、目の前に来ていた慧くんが私の手を取って引っ張ってくる。


「なあ、キスしたい」

「えっ、ここで!?公園だよ?」


「そんなの今更だろ?ほら、あっちの遊具の影なら見られる事もないって」

「えっ、ちょっ、わぁ~~~っ!?」


遊具の影にあっさり連れ込まれてしまった私は、慧くんに壁ドンされて逃げ道を塞がれ、満足するまでたくさんキスに付き合わされた。


付き合い始めてから、キス魔の度合いがさらに増した気がする。


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