篠宮くんとふたりきりで、ヒミツのキス。
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次の日の休み時間
私の机に自分のイスを持ってきて、手鏡を片手にメイク直しをする綾羽に宣言する。
「……決めた。私、もう少し隙を作らないように頑張ってみる」
「えー、何?突拍子もないこと言い出して」
急に言い出したから、綾羽は軽く笑いながらも手を止めない。
「私って頼まれたら断れないとこあるからさ、ちゃんと断れる勇気を持った方がいいなって」
「あー、それは言えてるかも。言いにくかったら、あたしが代わりに断ってあげるよ?」
いや、篠宮くんにキスするのやめてってのは自分で言わないといけない。
綾羽はなにも知らない訳だし。
とにかく、私に隙があるから篠宮くんにどんどん口実を作られてしまうんだ。
別に……その、キスが嫌なわけではない、けど!!
1日1回お礼としてキスしてたら心臓にも悪いし、なによりたくさんキスをし続けて私が本当の意味で慣れてしまったら、引くに引けなくなりそうで。
短い休み時間も終わり、苦手な数学の授業が始まる。
退屈な60分間が終わり、毎回出される宿題のプリントが回ってきた。
これが次の小テストの範囲にもなるの。