篠宮くんとふたりきりで、ヒミツのキス。


通りかかった篠宮くんがすぐに引きはがしてくれて、なんとか助かった。

今なら救世主に見える!!


私が強く押しても、まったく歯が立たなかったけど篠宮くんは余裕そうだった。

やっぱり力強いんだな。


「こんなど真ん中で何やってんだよ。
お前と違って、倉科は目立つの好きじゃないんだから注目される身にもなれ」


……あの、私の言いたいことを代弁してくれたのは良いんだけど

篠宮くんが来たことで余計に目立ってるよ!!


普通に登校してたはずが、人だかりができてるのはなんで!?
しかも、ほとんどが女子。


みんなが美男子2人をガン見し、うっとりしてる状況。

私のことはまるで眼中にない。
むしろその方が好都合だ。



「慧くーん、こっち向いて~~!!」

「瑞季、今夜空いてる?また遊ぼーよ」

「朝から2人の顔見られるなんて超幸せ!!」


なに、2人はアイドルだったの?
って思うくらいの人気っぷり。


早く校舎に入りたいんだけど、もういい?


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