【完結】最高糖度のキミが好き

 イメージトレーニングをしていると早速昇降口から日野くんが出て来た。彼は昨日のブレザー姿とは異なりダークグレーのセーターを着ていて、腕をまくっている。



 今日は普段より気温が高めだから私もセーターだけど、まさか色味が被ってしまうとは。朝仕事があるとかで姿が見えなかったから分からなかった。私は慌てて立ち上がり、第一声に迷って頭を下げると彼はくすっと笑った。



「ふふ、頭なんて下げなくていいのに。こっちは作ってもらう立場なんだし」


< 107 / 586 >

この作品をシェア

pagetop