【完結】最高糖度のキミが好き

 美弥ちゃんも同じことを言っていた気がする。日野くんの事務所は交際自由だから、もう彼には彼女がいるかもしれない……とか。



「そう。俺の入ってる事務所、結構えぐいっていうか。ドラマの視聴率上げる為にあることないこと週刊誌に書かせるくらいのとこだからさ。気にしなくていいよ」

「そうなんだ……」



 自由、というのは聞こえがいいけど、大変なところだな……。芸能界って大変だって聞くけど、もっと私の想像できない大変なことをいつも彼は前にして頑張っているのかもしれない。



 話を聞いていると、不意に彼は思い出したようにこちらに顔を向けた。



「ん……、そういえば五十嵐さんの両親も確か海外でお仕事してるんじゃなかった?」



「そうだよ」

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