【完結】最高糖度のキミが好き


 これを、水気を切ったキャベツで包みシュウマイにする。蒸し器にシュウマイを詰めて行き、セットが終わってコンロの火を点けると、ソファに座る日野くんが暗い顔をしていることに気付いた。



「どうしたの日野くん……? お腹痛い? 熱中症?」



「あはは、五十嵐さんは変わらないな……」



 笑いながらもその顔色は青ざめている。手をさっと洗って近づいていくと、「実はちょっと悩みっていうか、まぁ、仕事で行き詰ってて」と彼は力なく目を伏せた。



「仕事の悩み……?」
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