【完結】最高糖度のキミが好き


 日野くんは、呪うような声で顔を歪めた。そんな姿がなんだか見ていられなくて恐る恐る肩に触れると、彼はぽんと自分の額を私の肩に乗せた。縋りつくような熱が伝わってきて、背中をさする。



「もういなくなんないで」



「え……」



「ばーって、五十嵐さんが走ってった時、すごい嫌だった。探してる時、このまま全然口とか聞いてもらえなくなったらどうしようって怖かった。もうこのまま会えないとか、俺捨てられたんだって……、悲しかった。もう、やめて」



 日野くんが私の手首を握りしめながら、掠れ声で話す。その声がなんだか泣きそうな声に聞こえて、私は戸惑いと罪悪感を覚えた。

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