【完結】最高糖度のキミが好き




 今日も美味しいもの作って食べるべく、新鮮な野菜たちを前に品定めをしていると、八百屋の中から温和な笑みを浮かべたおじさんが編籠と電卓を片手に出てきた。



「おじさんこんにちは」

「瑞香ちゃん、いらっしゃい。今日はかぶが採れたてで安いよ!」



 小さいころはお母さんとこの商店街に来ていた。この八百屋さんには毎回訪れていたから店の主人であるおじさんとは知り合いだ。それにおじさんの娘さんは私とは三つ違いでよく一緒に遊んでいた。
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