【完結】最高糖度のキミが好き
「……どうしたら、俺を好きになる? 俺は五十嵐さんしか好きじゃないんだ。だから苦しい……。助けてよ……。今までずっと言うこと聞いてくれたじゃん……」
「日野くん……」
「ねえ五十嵐さん、俺とずっと一緒にいて? 俺のこと選んでよ……。最後には、俺のこと殺してもいいから、俺を好きになってよ……! そうしなきゃ、俺五十嵐さんの心、壊すしかなくなる……、こんなにほしいのに……!」
日野くんが私の胸に縋ってきた。スプリングが強く軋んで勢いこそすごかったのに、手は震えていて声は掠れて泣いていて、私も好きだよと言ってしまいそうだ。でも駄目だ。好きになってしまう。好きになってしまう。というか好きになってるから、この気持ちが知られてしまえば――、
……あれ? 待って。日野くん、私のことしか好きじゃないって、言った?
俺のこと、好きになってよって、言った?
「日野くんの、気持ちは、れ、恋愛的な、意味合いでの、好き……なの?」