【完結】最高糖度のキミが好き
じっと気配を殺して待っていると、佐々木さんは鞄からマフィンを取り出した。
「このマフィン、日野くんの為に一生懸命焼いたの。事務所のこととか、あるかもしれないけど、良ければ食べてくれないかな……?」
いじらしく、日野くんにマフィンを差し出す佐々木さん。その行動に私は頭が真っ白になった。彼女が差し出したマフィンは間違いなく私が焼いたものだ。あの焼き加減、色、膨らんだ感じからして絶対に私のマフィンだ。