イケメンなアイドル幼なじみと、甘々な同居生活365日。
 周りを見ても、ゆきちゃんがいる気配はない。

「雪奈様ならまだ入浴していますよ。胡桃様は立ちくらんでしまって倒れてしまったらしいです。雪奈様が着替えなどしてくれたのですよ」

「え!そ、そうなんですか!!」

 あとでちゃんとお礼言わないと!

「ふふっ、はい」

「あ、ほ、鳳凰さんもありがとうございます」

「いいえ私は特になにもしていないので」

「そんなことないですよ!!」

 大きな声でそう言った私に、鳳凰さんは目を丸くしていた。

 それから、10秒くらいだけれど間が空いた。

「……ありがとう、ございます」

 なんだか一切偽りのない、嬉しいそうに、そう言ってくれてこっちもものすごく嬉しくなった。

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