イケメンなアイドル幼なじみと、甘々な同居生活365日。
「しょんなこと言わないよ……」

 まーた可愛くそう言ったくるちゃんは、今度は俺の髪の毛をわしゃわしゃといじる。

「ふふっ、そうだね」

「……チッ。じゃあ俺らは帰る」

 機嫌をを悪くしてグループのヤツらは帰って行ってしまった。

「……ななちゃんが、アイドルやめてくれたら、本当は、うれちいのかもしれない……」

「?くるちゃん……?」

 可愛くそう話し始めたくるちゃん。

「ななちゃんが、可愛い女の子たちに囲まれて、きゃーきゃー言われてるの、やだの……」

「……そっかぁ」

 本当のところ、そんなこと、ないんだけどな……。

 いつも俺の周りにはガッチリボディーガードがいるし、その上にファンに笑みを見せることなんてさらさらないから、無表情だと思われてるし、笑った時は愛想笑いだし。

「……でも、ななちゃんのキラキラアイドル姿、が、大好き、なの……」

「ん。そっか。」

 嬉しいな、くるちゃんにそう言ってもらえて。

 それだけで、いままで嫌々アイドルをやってきた甲斐があると思う。

「ふふふっ、ななちゃんはね、ボディーガードガチガチだし、くるちゃん以外の前では笑ってないんだよ」

「えっ、そうなの……?」

 疑問を抱えた表情をしてこっちを見てくるくるちゃん。

「そうだよ〜ななちゃんの全てはくるちゃんだからね」

 そう言って額にちゅっとキスを落とす。

「……えへへ、私もだよ」

 そう言ってくるちゃんもやり返してきてくれて、思わず顔がボワッと熱くなった。

「ななちゃん真っ赤だね。やっぱりななちゃんは普段攻めてくるけど攻められるの弱いねぇ」

「も〜そんなこと言ったら」

 くるちゃんの頭の後ろに手を当てて、ゆっくりと押し倒す。

「本当に食べたゃうよ?」

「……?食べる……あ!!そういえば!!こないだななちゃんが取り寄せてくれたショートケーキ食べる!!」

 そう言ったくるちゃんは俺を押し退けて冷蔵庫の方へと言った。

「ちぇ〜」

 早く食べたいなぁ。くるちゃんはもちもちしてて美味しそう。

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