イケメンなアイドル幼なじみと、甘々な同居生活365日。
「奈美ちゃんに取られたくない!なんでもするから、ほら、いまなら食べてもいいよ……?」

「な、なに言っちゃってんのくるちゃん。食べちゃったら婚約破棄になっちゃうよ?」

「え?そ、そうなの?」

 ってか、逆にちゃんと意味わかってなかったの?

 そう問いかけたくなった。

「奈美、なっちゃんのお嫁さんになるんだもん!!」

「え……?」

「なに言ってんの」

「いっつもアンタがなっちゃんを占領して!!」

「せ、占領なんてしてないよ……?」

 本当は、くるちゃんに占領されたい。アイドルになったのだって、全てはくるちゃんの気を惹くため。そして、俺の婚約者だと公にするためだ。

「その、なっちゃんてやめて」

 ずっと言いたかった、気持ち悪い吐き気がする。くるちゃん以外は。

「じゃあ七瀬さんって呼ぶねぇ?」

「ちゃん付けしていいのは胡桃だけだから」

 全部、馴れ馴れしくしていいのはくるちゃんだけ。

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