キミだけは推さない、!( º言º)


「でも。どんなキスするか気になるよね」


気にならない。


「見たくないけど絶対見ちゃう~」


ファンって複雑だな。


「待って。ユズのカラダ」

「やば」


セミヌードが載ってるんだっけ。


「細く見えるのに脱いだらすごいんだー」

「指も……なんか」

「流し目に殺される」

「えろーい」


教室でこの会話オッケーなの?


近くのまじめな男子気まずそうだけど?


「てか。一緒にうつってるモデルの女。裸じゃん?」


ピンじゃなくて女との撮影だったんだ。


「スタイルいい……」

「胸あたってるよね。普通に」

「こんなのいいのー!?」


おう。盛り上がってるな。


「アキラ~。ちょっと」


クラスメイトに呼ばれて行くと、扉の前に知らない3年生がいた。


黒髪のウルフカット。知らない顔だが。


「伊森アキラ。だよね?」

「はあ」

「話がしたいんだけど」

「なんですか」

「ここじゃ。ちょっと」


亜依たちは、雑誌に夢中でこっちを見ていない。


「ついてきて。すぐに済むから」
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