キミだけは推さない、!( º言º)


なにか言い返してやろうと思ったら

真っ白な壁に、映像が映し出される。


まるで映画館みたい。


映像の美しさだけでなくスピーカーの音も綺麗だから、余計に。


これがホームシアターというやつか。

なんて贅沢。臨場感すごい。


「……音、大丈夫なんですか」

「なにが」

「こんな時間に。けっこうボリューム出して」

「この部屋は防音だからな」

「なるほど」

「お前が泣き叫んでも問題ない」

「は……?」


なにを見せようとしてるんだ?


「あの。わたし、ホラー全般……無理なんですけど」

「黙って見てろ」

「あ、明日早いんですけど」

「俺の方が早い」


知らないですけど。


だったら寝ればいいのに。


いきなり現れて、なんなの。


映画観るの付き合えって?


居候という立場じゃなきゃこんな無茶ぶり受けないからな。

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