キミだけは推さない、!( º言º)


「本当に、娘がお世話になりました」

「いいえ。こちらこそ、アキラちゃんと親子みたいに過ごせて本当に楽しかったんですよ」


和気あいあいとした食卓。


……に


「息子のナナセなんて。アキラちゃんから離れないくらいで」


とびきり爽やかな男がいるんだが。


「グラスが空いてますね。注ぎます」

「悪いね」

「帰国なさったばかりでお疲れでしょう。うちのゲストルームで休まれていかれてはどうです?」


誰だあれは。


「久しぶりに会ったが。すっかり好青年になったね、ナナセくん」

「伊森さんこそ。いつまでもお若い」

「君の活躍っぷり。たびたびニュースで拝見しているよ」

「恐縮です」


笑顔でうちのパパの機嫌をとっている男。


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