キミだけは推さない、!( º言º)
「えっ。居候?」
「うん」
「大丈夫なの。急に知らない人の家で暮らすなんて」
親友の亜依が、鳩が豆鉄砲を食ったような顔になる。
「うちに来たらいいのに」
「さすがに半年も迷惑かけらんないよ」
「だけど親の上司って気をつかうよね」
「それが、優しくて美形な仲良し夫婦でさ。家はタワーマンションの上階で。コンシェルジュがいたり、スーパーや病院がついてたり」
「……マジ?」
「セレブってあんな生活してるんだね」
リビングの窓からの眺めは絶景。
おまけにお手伝いさんだっている。
「実の子供みたいに可愛がってくれて。服も買ってくれた」
「ふーん。その夫婦、子供いないの?」
「いるらしいんだけど、一人で暮らしてて滅多に帰って来ないんだってさ」
「てことは。社会人なんだ?」
「そうなんじゃない? 詳しくは聞いてない」