生まれ変わったら愛されたい〜元引きこもりニートの理想の異世界転生〜
前世の波瑠は小学校と中学校でいじめにあい、15歳で引きこもりニートを始めたわけであるが、現世でのハルルの15年間は正反対だった。

限られた人生。

前世は、無駄に思えていたとはいえ短すぎる人生だった。

今世も仮に25年しか生きられないのであれば残された時間は有限だ。

ハルルは全力で人生を楽しむことに決めていた。

その矢先に、早速ハルルは躓いた。

なんとこの島には学校がなかったのだ。

それではせっかくのアオハル(青春)エンジョイ計画が台無しではないか。

ハルルは頭を抱えた。

この島は、身分や階級がない代わりに、職業意識や役割意識の少ない土地柄だった。

必要なものは基本的に自給自足。

足りないものは同価値のものと物々交換で成り立つ。

生きていくための知識は親から子へ引き継いでいけばよい。

そんな欲のない人々の集まりだった。

アオハルエンジョイ計画は抜きにしても、ハルルには不安なことがたくさんあった。

今は平和、それで良い。

しかし、他国からの侵略を受けた場合はどうなるだろう?

欲深な市民が暴徒化したら?

災害が発生したら?

平和ボケが悪いこととは思わない。

しかし、それなりの備えを持って生きていくことは自衛にも繋がることを、災害大国を生きたハルルは知っていた。

だからこそ、行動を起こした。

全ては幸せを掴むために・・・!

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