生まれ変わったら愛されたい〜元引きこもりニートの理想の異世界転生〜
「ようこそ、ハウル、ナンシー。こちらが長男のミシェル、長女のハルル、次女のカノンだ。仲良くしてやってくれ」

父ロゼレムによると、ハウルとナンシーは、身体が思うように動かなくなってきたニセ執事レザルスに代わり、スチュアート家の家のメンテナンスや家事全般を担当してくれるとのことであった。

レザルスも77歳と高齢になってきたのだから無理はさせられない、との判断なのだろう。

ハルル好みの獣人二人がスチュアート家に来てくれたのは大変嬉しいが、彼らが平和なこの島国に突如現れた異分子であることにはかわりない。

ハルルは是非とも仲良くしたい、と浮かれながらも警戒は解かずに接していこうと一人心に誓った。

「ミシェルはハウルを、カノンはナンシーを案内してやってくれ」

「えっ?私は?」

ロゼレムの言葉に、早速獣人のお二人と仲良くなろうと張り切っていたハルルは不満を隠しきれなかった。

「ハルルは森の子供達のお世話があるだろう。お昼御飯を食べたら戻りなさい」

しかし、ロゼレムにそう切り返されたら何も言えない。

何しろアオハル学園計画を始めたのはハルル自身だし、正直、新参者2名を追加で面倒見る余裕はどこにもない。

ハルルは残念に思いながらも、渋々ロゼレムの言葉に従うしかなかった。

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