生まれ変わったら愛されたい〜元引きこもりニートの理想の異世界転生〜
今世でハルルが発明というか、前世の物を再現した品々はたくさんある。

石鹸やシャンプー、、温泉の素に天然除菌スプレー、お掃除グッズ。

魔法が使えないハルルにできることは、天然素材を使った快適グッズを作成したり、ある物を利用して応用するだけ。

いくらチートとはいえ、前世で習得していた知識以外は活用できるはずもなく、興味本位で検索しまくったインターネット情報を、地道に掘り起こすことによってハルルは便利グッズ制作に勤しんでいた。

いつもは、護衛、兼、助手のミシェルかハウルがそばにいて手伝ってくれるのだが、今は一人。

ハルルは束の間の自由を満喫しつつ伸びをした。

「やっぱり一人の時間も必要よね」

思わず本音を漏らしたハルルに

「おやおや、深窓のお姫様はこの島で不自由な思いをされているようだ。その願い、このルグランがしかと聞き入れましたぞ」

と、返ってくるはずのない相槌が返ってきた。

「えっと、どなたですか?はじめまして・・・ですよね?」

ハウルとナンシーの登場から早3年。  

ハルルが把握している、この島への侵入者3人目の人物は、モノクルがお似合いな初老の男性だった。


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