生まれ変わったら愛されたい〜元引きこもりニートの理想の異世界転生〜
「・・・ん、あれっ?ここは・・・」
目覚めたハルルの横には、ハウルを抱きかかえて眠るミシェルの寝顔があった。
辺りを見渡すと、パステルカラーで彩られた、いつもの見慣れたハルルの部屋(完全にミシェルの趣味)だった。
二人が横たわるのは乙女チックな天蓋付きのベッド。
そこは、薄い布地に囲われたハルルの完全なるプライベート空間・・・ではなかったか?
思春期に突入した頃から、度を越したミシェルのスーパーシスコンぶりを危惧した家族から、ミシェルにはハルルのベッドへの侵入禁止令が出されていた。
故にこれは異例の事態。
ハルルの胸は、緊張と驚きで激しく波打っていた。
少し不揃いな長さに切り揃えられた前髪。
ツーブロックにマッシュのアレンジを加えたヘアスタイルは、中性的なミシェルを男らしく演出するのに1役かっていた。
サラサラの銀髪に、黄金比で配置された完璧な顔のパーツはどれをとっても芸術品と言える。
更に、ハルルと密着する硬い胸板も、程よく逞しい腕も、こうして無防備に曝け出されつつ長時間密着するのでは、普段と感じ方が違う。
するとどうだろう。
次第にハルルの感情は恥ずかしさよりも好奇心が勝るようになり、調子に乗ってあちこち視姦してしまっていた。
数分が過ぎ、満足いくまで観察し終わると、ハルルの視線はふと、薄いピンク色の形の良いミシェルの口元に釘付けになっていた。
その途端、ハルルの脳裏には、昨夜、森の祠で強行された彼との情熱的なベローチュー・・・失敬、“大人のキス“を思い出し、彼女の顔は一瞬で真っ赤になった。
”ミシェルとキス・・・しかもあんな情熱的な大人のキスをするなんて。
前世ですら、引きこもりニートの嫌われ者だった波瑠にキスの経験はない。
長い年月をかけて、ミシェルからの親愛のキスには慣らされてきたとはいえ、それらはあくまでも家族の範疇だ。
ハルルは羞恥で居たたまれなくなり、ついベッドにのめり込みそうな程に顔を深く埋めた。
”妹の距離を保たなければならない“
繰り返し自分に言い聞かせてきたその思いに支配されたハルルは、何とかそミシェルから距離を取ろうと、先ずは現状把握を試みることにした。
現在、ハルルの部屋にはミシェルとハルル以外の者はいない。
部屋は薄暗いが、カーテンの隙間から見える薄明かりの具合からは早朝だと推測される。
こうして冷静になれば、自ずと身近な変化にも自然に目が行くようになるものだ。
ハルルは、ふとミシェルと自分の間に存在する見慣れない色合いの物に気づいた。
柔らかくてふわふわな、ハルルのブラウンの髪に似ているが異なる物。
ハルルは思わずそれを掴んで、
「何これ?」
と呟いた。
すると、その言葉に誘われるようにミシェルが身じろいた。
「・・・ん、僕のハルル?ようやく目が覚めたんだね」
”寝起きの美青年ミシェルも妖艶過ぎて鼻血が出そう・・・”
子供の頃には見慣れていたミシェルの寝起きの顔だったが、すっかり大人の男性のそれは完全なる凶器にしかならない。
ハルルの動揺を無視してミシェルの強攻は続く。
「ミ、ミシェル・・・近いって、ん!」
大人のキス、否、ベロチュー攻撃再び。
ハルルは、ただのシスコン?だったはずの兄から、溺愛彼氏並のクーデレに変貌してしまったミシェルに戸惑いながら、必死で彼の腕の中で藻掻くのだった。
目覚めたハルルの横には、ハウルを抱きかかえて眠るミシェルの寝顔があった。
辺りを見渡すと、パステルカラーで彩られた、いつもの見慣れたハルルの部屋(完全にミシェルの趣味)だった。
二人が横たわるのは乙女チックな天蓋付きのベッド。
そこは、薄い布地に囲われたハルルの完全なるプライベート空間・・・ではなかったか?
思春期に突入した頃から、度を越したミシェルのスーパーシスコンぶりを危惧した家族から、ミシェルにはハルルのベッドへの侵入禁止令が出されていた。
故にこれは異例の事態。
ハルルの胸は、緊張と驚きで激しく波打っていた。
少し不揃いな長さに切り揃えられた前髪。
ツーブロックにマッシュのアレンジを加えたヘアスタイルは、中性的なミシェルを男らしく演出するのに1役かっていた。
サラサラの銀髪に、黄金比で配置された完璧な顔のパーツはどれをとっても芸術品と言える。
更に、ハルルと密着する硬い胸板も、程よく逞しい腕も、こうして無防備に曝け出されつつ長時間密着するのでは、普段と感じ方が違う。
するとどうだろう。
次第にハルルの感情は恥ずかしさよりも好奇心が勝るようになり、調子に乗ってあちこち視姦してしまっていた。
数分が過ぎ、満足いくまで観察し終わると、ハルルの視線はふと、薄いピンク色の形の良いミシェルの口元に釘付けになっていた。
その途端、ハルルの脳裏には、昨夜、森の祠で強行された彼との情熱的なベローチュー・・・失敬、“大人のキス“を思い出し、彼女の顔は一瞬で真っ赤になった。
”ミシェルとキス・・・しかもあんな情熱的な大人のキスをするなんて。
前世ですら、引きこもりニートの嫌われ者だった波瑠にキスの経験はない。
長い年月をかけて、ミシェルからの親愛のキスには慣らされてきたとはいえ、それらはあくまでも家族の範疇だ。
ハルルは羞恥で居たたまれなくなり、ついベッドにのめり込みそうな程に顔を深く埋めた。
”妹の距離を保たなければならない“
繰り返し自分に言い聞かせてきたその思いに支配されたハルルは、何とかそミシェルから距離を取ろうと、先ずは現状把握を試みることにした。
現在、ハルルの部屋にはミシェルとハルル以外の者はいない。
部屋は薄暗いが、カーテンの隙間から見える薄明かりの具合からは早朝だと推測される。
こうして冷静になれば、自ずと身近な変化にも自然に目が行くようになるものだ。
ハルルは、ふとミシェルと自分の間に存在する見慣れない色合いの物に気づいた。
柔らかくてふわふわな、ハルルのブラウンの髪に似ているが異なる物。
ハルルは思わずそれを掴んで、
「何これ?」
と呟いた。
すると、その言葉に誘われるようにミシェルが身じろいた。
「・・・ん、僕のハルル?ようやく目が覚めたんだね」
”寝起きの美青年ミシェルも妖艶過ぎて鼻血が出そう・・・”
子供の頃には見慣れていたミシェルの寝起きの顔だったが、すっかり大人の男性のそれは完全なる凶器にしかならない。
ハルルの動揺を無視してミシェルの強攻は続く。
「ミ、ミシェル・・・近いって、ん!」
大人のキス、否、ベロチュー攻撃再び。
ハルルは、ただのシスコン?だったはずの兄から、溺愛彼氏並のクーデレに変貌してしまったミシェルに戸惑いながら、必死で彼の腕の中で藻掻くのだった。