とある先輩の、歪んだ狂愛。
必ず俺はこの花をひとつの墓へと飾る。
この花を見ていると、いつも大人しくて無表情ながらも静かに笑っていた誰かを思い出すから。
そして、その誰かがずっと好きだと言っていた花。
「俺ばっか年とって本当やだね。…お前はずっと中2のままでさ」
14歳、まだ14歳だったんだよ俺たち。
なんにも出来ない子供。
大人の手がないと生きれないってのに、そんな大人たちはいつだって俺たちの心の寂しさには気づいてくれない。
だから俺だけでもどうにかしてやりたかった。
「どうしたら良かった…?俺は…どうするのが正解だった?」
こんな質問、久しぶりにした。
最初の頃は毎日のようにここに来て、泣いて嘆いて悔やんで。
返事のない中で何度も何度も問いかけた。
そんな今日もまた、相変わらず返事なんか返ってこない。
「…なんで、死んだの?」
今ならそんな言葉をぶつけられるような気がした。
なんで勝手に死んだの?
なんで俺の前から黙って居なくなったの?
「答えてよ、彩」