とある先輩の、歪んだ狂愛。
「俺は3年の高槻 周(たかつき あまね)」
お前は?と、見つめてくる先輩。
ちゃんと自分から先に名乗ってくれたし、一応礼儀はある……っぽいけど。
「…みなみ、」
「それ名前?」
「……涼夏です」
「涼夏ね、すずか…、あーだから冷淡ってこと?」
高槻 周って、よく女子達が甲高い声で言っている人だ。
3年生の中でも有名な人らしく、後輩にも人気で。
ただその理由は単に優しいとか格好いいからだけではなくて。
「あ、違うか。そんな無愛想でクールぶってるから嫌われてんでしょ」
「…放っておいてください」
もしこの学校全体にカーストがあったとするならば。
その頂点に居ると言っても過言ではないくらい、怖い先輩で固められているところのひとり。
それが、高槻 周。
「よし、いい暇つぶし見っけ」
「…ふざけてるんですか」
「悪いけど大真面目」
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とある先輩の、歪んだ出会い。