とある先輩の、歪んだ狂愛。
パソコンを閉じて、スペースが開けられた。
まるでそこで食べろとでも言いたげな行動。
クルッと向き直るように椅子を動かした大ちゃん、とりあえず大人しく用意された1つに座るわたし。
「で、いつからなんだ」
「…なにが」
「言いたくねーんだよ、こういうのは。それが本当にそうかも断定できないうちはとくに」
よく遊んでくれた近所のお兄ちゃんが、急に先生になってしまった。
断定できてるよ先生。
もうわたしは、ずっとずっと前からいじめられっ子なんだよ。
「…親御さんは知ってるのか」
さすがに見ていれば分かるはずだ。
あんなにもクラスメイトからハブられて1人行動が多い生徒が居れば。
「知らない。だから…言わないでほしい、です」
「…心配するだろうな、知ったら」
「うん、だからお願い大ちゃん。わたしは普通に友達も居て毎日楽しく過ごしてる……設定で、通ってるから」
はあ…。
大ちゃんのため息がどこか重い。
「…わかった。但し、なにかあったらどんなことでも俺に言え。絶対にひとりで抱え込むな」