とある先輩の、歪んだ狂愛。
歪んだイタズラ
「それでは体育祭に向けて合同練習を始めまーす!」
体育館に集まった高等部1年、2年、3年。
この学校の体育祭は1学年4クラスあることから、クラスごと4チームで競うという毎年のルール。
わたしのクラスは1-B。
同じチームである2-Bと3-Bまでもが体育館に揃った。
「えーじゃあまずは各種目の説明から。あとで自分がどの競技に出たいか立候補制で決めるので───」
担任の声は女子たちのヒソヒソ声によく聞こえない。
それもそのはず。
ひとつ飛ばしてお隣3-Bには、高槻 周の姿があった。
「アマネ先輩いるって珍しくない!?」
「あとで写真撮ってもらおーよっ」
「てか同じ競技になりたぁ~い!」
あの人ってやっぱりこんなに人気だったんだ…。
ただ並んで座って説明を受けているだけなのに、彼の周りには同じクラスだと思われる3年女子が固めていて。
それも、この学校で言うところのカースト上位に君臨する人たちだ。
そして後輩女子生徒はチラチラきゃあきゃあと。