とある先輩の、歪んだ狂愛。
職員室での会話はそういうことだったんだ…。
だから先生も「急で驚いた」なんて言っていて。
転勤族って、先輩も言ってたから。
「だからせめてギリギリまで俺もお前をイジメさせてよ」
「……相変わらず最低です」
「おー、久しぶりに聞いた」
いやだ、行かないで。
先輩、転校なんかやめてください、ここに居てください。
じゃないと本当にわたしはまた1人になってしまう。
あぁ───……依存だ。
「やめてよ?俺が転校した次の日に飛び降りるとかさ」
「…わたしは、死にません」
「…ならいいんだけど」
もう重ねられててもいい。
彩の代わりでいいから、先輩にずっとこうしていてほしい…なんて思ってしまった。
そんなわたしはやっぱり馬鹿で愚かで惨めで、可哀想ないじめられっ子だ。
「お弁当、一緒に食べよ」
「…先輩も今日はお弁当なんですか」
「いや?涼夏のを貰うに決まってんじゃん」
なんて相変わらずな会話。