とある先輩の、歪んだ狂愛。
recollection.1
歪んだ出会い
その発端は何だろう、なんて考えたときに。
そこに正解なんか結局ないんだと思う。
「……こんなの、紙の無駄遣いでしょ」
悪口だらけの下駄箱で十分伝わってるのに。
上履きに埋め込まれるように、“リセットボタンどこ?”なんてお手紙は要らない。
もう伝わってます、紙が勿体ないですよ。
“死ね”
“キモい”
“学校来るな”
わたし、あなた達に何かそんなにも気に障ることをしましたか?
なんて思考回路がそもそもアウトなんだろうけど。
「お、冷淡ロボットが今日も来たみたいだぜ」
「ロボットだから頭にインプットされてるのよ」
「まぁそれしか脳ないしな」
そんなお名前ではありません。
南 涼夏(みなみ すずか)です。
いつからあだ名が「冷淡ロボット」になったんだっけ。
高校に入学してまだ1ヶ月と少し。
と言っても、中高一貫校だからこそ新鮮味のない中で学年が上がっただけ。