とある先輩の、歪んだ狂愛。
歪んだ関係
今日のわたしは少し朝からソワソワしていて。
落ち着きがなく、どこかじっとしてられなくて。
キーンコーンカーンコーン。
4限終わりのチャイム。
当たり前のように、わたしは誰にも気づかれずスッと教室を出た。
「…もう、お母さんってば」
先輩のクラスはもう授業終わったかな。
今日もいつものように来るかな、来ないかな。
朝からそんなことばかりを考えているわたしの手には、ふたつのお弁当箱。
『これ高槻くんに!両親共働きで忙しいって言ってたのよ~。それと前のお礼も含めて』
そう言ってお母さんから渡された1つのお弁当箱は、わたしがいつも使っているサイズより一回り大きいもの。
明らかに男性へと作られたもので、わたしは今日それを先輩に渡すという任務を受け持っていた。
「……来なかった」
そして先輩は来ることなく、お昼休みは残り10分となった。
3年生だし受験だし、進路とかあるし…。
それに先輩は高槻 周だ。