とある先輩の、歪んだ狂愛。
recollection.2
歪んだ思い
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『また1人でいるし』
『…あまねくん』
中庭の端、暗ったるい倉庫裏。
ひとりの少女が毎日弁当を開けている場所。
『別に良くない?教室で食べたって』
『…私と食べると、美味しくないんですって』
『なにそれ。くだらないこと言うね』
眼鏡をかけて、三つ編み。
時代背景が昭和な立花 彩という女は俺とは違うクラス。
だけどいじめられっ子として有名だからこそ、名前を覚えてしまった。
『なら俺の教室くる?一緒に食べよーよ』
『…そうするとあまねくんが嫌われちゃいますから』
そんなの別にどうだっていいのに。
困ったように眉を八の字にさせて、立花は俺へと微笑みかけてくれるようになった。
最初はぜんぜん笑ってなんかくれなくて無愛想でクール気取ってて、『だからいじめられるんだよ』なんていじわる言った俺に。
『そうかもしれないです』って淡々と答えた立花。