美しき花は罪
「彼女にXYZを」

「あなたの言葉、受け取ってもいいのかしら?」

ラファエルの注文したカクテルに、フランソワーズの目が輝く。XYZのカクテル言葉は、「永遠にあなただけのもの」だからだ。

「君は本当に綺麗だ。永遠にそばに置いておきたいからね」

ラファエルが言うと、フランソワーズは「ならあなたにはコープスリバイバーを」と頬を赤くしながら言う。

バーテンダーが作ったカクテルを飲みながら、ラファエルはフランソワーズの腰にそっと手を回した。しかし、ただ手を回しただけではない。優しくドレスの上から腰に触れている。

「もっと愛し合おうか?」

ラファエルが熱のこもった目でフランソワーズを見ると、フランソワーズの目はとろけている。

「もちろんよ。女は愛し愛されて美しくなれる。もっと私を愛して。私だけを見て……」

甘いカクテルを飲み干し、二人はホテルへと向かった。








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