未来絵日記
3、栞の復讐

栞ーー。

"ーーーールミ"



あ、栞。



教室の隅に、栞がいた。


栞は近くの男子に近寄ると耳打ちした。




分かる分かるよーーーー。

だから私は、見たくなくてそっと教室を出た。






直後聞こえてきた悲鳴。


ルミなのか、誰か分からない悲鳴が聞こえてーー同じ女の私からしたら、見たくない物、聞きたくない物。
だから何もかも、に知らないフリを決め込んだ。



これが私の考えた最初のエピソード。




静かになった教室に、私は入ってく。



ボロボロになったーーーールミ。


破かれた制服からも、
頬に残る殴られた痕も、
頬に残る涙の痕も、
青アザになるほど強く握られた手首。





それだけで理解出来ない訳じゃないーー。





"ーーーー私が受けた傷だよルミ"


苦しかったはず。
辛かったはず。
だけど今になっては、ルミにそれを直接言える訳はなくーー。



私から伝えるなんて、のも違った。


だからーールミが気づけばいい。

「同じことをしたら、こうやってかえってくるんだよ」



私はルミを冷たい瞳で見下ろした。










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