お前が好きだ
次の日私はいつも通りに朝練に出て、学校に来ていた。
でも、頭の中では昨日のことで頭がいっぱいだった。

「おはよー」
「おはよーどうしたんその顔」
私はいつも通りももに挨拶したら、変な顔された。

「いや昨日さ部活の帰りにちょっとね」
「ふーん。あ、そういえば尋くんから伝言。お昼一緒に食べよだってさ。LIMEすればいいのにね。」
「あはは(苦笑)」

昨日の帰り道の件でちょっと気まずいんだけど、先手打たれちゃった。

「椿原君から何にも聞いてないよね?」
「?特に何も。ただ、拒否されてもつれてきてとは言われたけど。あ、後柊から伝言があるんだった」
「柊君から?」
柊君とは何にも話してないんだけど、なんだろ。
「俺も君尋と思ってることは同じだからってさこれどういう意味?」
「…」

思ってることは同じ…
私はその言葉を聞いて固まってしまった。
昨日椿原君が言っていた言葉を思い返していた。
(八神がいた方が、ゆっくりできるし、安心できる。柊も同じこと言うと思うよ)

「ふう?ふう!」
「あ、ごめん何?」
私はももに呼ばれて考えをいったんやめた。

「だから~これどういう意味?昨日尋君となんかあったの?」
「い、いや、なんにもないよ。な、なんだろうね。それより時間やばいから席戻るね」
私は咄嗟にごまかした。

私は授業を聞きながら昨日のことを考えてた。
やっぱり言い過ぎたかな。でも、私も友達になりたいし、お昼にもまた誘われたし嫌われてはないんだろうけどそんなことを考えてたらお昼の時間になった。

「ふういこ~?」
ももが声をかけてきた。

「あ、うん」
私は生返事をしてしまった。

「やっぱり行くのやめる?」
「え?なんで?」
ももがなんでそんなことをいったのか分からなかった。

「だってなんか泣きそうな顔してる」
泣きそうな顔そんな顔してたんだ。

「大丈夫だよ。早く行こ時間なくなっちゃう」
私は頭をふり、できるだけいつも通りに振るおうと決めて、ももの後を追った。

「ごめん遅くなった」
「ごめんね」

私たちが行くと2人はもういた。

「遅いぞ、早く食べよ」
「2人が来るの待ってたよ」

2人はご飯も食べずに待っててくれてた。

「2人とも食べずに待っててくれたの?」
「ごめんね待たせちゃって」
私とももは急いで準備をした。

「だってみんなで食べたほうがおいしいしゆっくりできるじゃん」
その言葉を椿原君から聞いて泣きそうになった。

「椿原君昨日はごめんね。それからありがとう」
私は隣にいる椿原君に笑顔でお礼を言った。
「どういたしまして」
椿原君は驚いた顔をしたけど、すぐに優しい笑顔になった。

「ってか八神はなんで君尋のこと苗字呼びなんだよ。名前で呼べばいいじゃん。俺のこと名前で呼んでるんだし」
「それは…柊君はもものせいだし」
「私のせいなの!?」
柊くんがいきなり苗字呼びのことにつっこんできた。
「そうだよ。ももが柊君のことばっかり話すから名前で覚えちゃったんだもん」
「なに俺のことばっかり話してんの?」
「そうだよ」
「ももは柊のこと大好きだもんな」
「もうやめてよ(照)いいじゃん好きなんだから」
私は思わずももに抱き着いた
「ももかわいい!~」
「わぁ、ちょっとふう!重いよ(笑)」

私たちのやり取りを柊君と椿原君は眺めていた。
「よかったな。」
「うん」

「楓彩」

ふと名前を呼ばれ私は振り向いた。

「楓彩」

私を呼んでいたのは、優しい顔をした椿原君だった。

私は顔が赤くなってももの服をつかんで顔を背けた。
「おーい大丈夫?生きてる?」
「(ぶんぶん)」
私は声も出せなかった。

「これはダメだ(笑)ガチ照れしてる」
「もも八神死んでんの(笑)」
「死んでる(笑)尋くん今のはダメだよ(笑)」
「えっ?名前呼んだのダメだった?」

ももたちが何か言い合いしてるけど私はそれどころじゃなかった。

(椿原君に名前呼ばれたんだけど。どうしよう。変な態度とっちゃったし、謝らないと。でも今絶対顔赤いし。早く私の心臓収まれ。収まれ)
私はさっきよりは収まった心臓を抑えて顔をあげた。

「おっ、復活した。平気?」
「さっきよりは、でも、まだダメ(笑)」
「八神さっきは急にごめんな」
椿原君が謝ってきた。

「いや、大丈夫。こっちこそ変な態度とってごめん。びっくりしただけだから」
椿原君の顔が見れないでも
「名前呼んでくれてありがとう。うれしかった。じゃあ、授業始まるから行くね」
私は、顔が赤いのを悟られないように早口で言って逃げた。

「ちょっとふう!置いていかないでよ。じゃあ私も行くね。また後で」
「よかったな名前呼べて」
「ああでも…」
「でも?」
「なんでもない。俺らも行くぞ遅れる」
「(名前を呼んだだけであの反応はかわいいなあ)」

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