ハツコイ

03

飲んで食べて話して…
あっという間の2時間。


『美味しかった…
こんなに楽しい晩御飯久しぶり』
「満足して貰えて良かった。白戸さんもう来てるみたいだから、行きましょうか」


個室を出る時も私の荷物をサッと持ってくれる
優しさにドキッとした。


『あれ、お会計…』
「先に済ませておきました」
『いくらだったかな?』


鞄から財布を取り出そうとすれば
秋生くんはフルフルと首を振る。

どうやらご馳走してくれたという認識で
合っているらしい。
どこまでもジェントルマンだ。

お店を出て向かい側に横付けされた車の側に
白戸さんが立っていた。
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