ハツコイ

06

「ごめんね、仕事で疲れてるはずなのに」
『大丈夫だよ』


夜のネオンを抜け、
1時間程走り潮風が香る場所で停車した。


「ここ夜中とかにたまに来るんだ、
夜の海ってなんか好きで…歩きませんか?」


一面、真っ暗闇。
静かに揺れる海面と押し寄せては引いていく波。

そして、私の手を引いて少し先を歩く秋生くん。
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