ハツコイ
『有難い、この段ボールを1人で
開封すると思うと気が遠かったから』
「よし、やるか」


黙々と開封作業を繰り返し、
お昼ご飯休憩を挟み日が暮れて来た頃…

『はぁ…大体は終わったかな』
「あぁ〜疲れた」
『晩御飯は何かデリバリーしよ、動けない』


ソファに置いた携帯を手に、景都のそばに座る。


『何が良い?定番はピザよね』
「腹にたまんねー、ご飯物だな」
『カレーとか?』
「お、良いね」


適当に注文し終えると景都が紙袋を
私の目の前にドンっと置いた。


「引っ越し祝い」
『ご丁寧にどうも』


ドンっという音らしく中にはシャンパン…と
パープルカラーの袋が鎮座している。
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