私に恋を教えてください
カーテンが空いていて外は明るいのである。
「そういうのも、いいんだけどね」

ふと駆琉が柚葉の顔を見ると、お口がむうぅーっとアヒルのようになっていて、頬が真っ赤になっている。
どうやら、本気で恥ずかしいようだ。

──ちょっとお嬢様には、まだハードルが高いか。それはまた今度の楽しみにしよう。

そう思った駆琉は柚葉に笑顔を向けて、
「寝室に行こうか。遮光カーテンなんだ」
と言って柚葉を抱き上げたのだった。
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