私に恋を教えてください
緩く舌先が触れるのを感じて、ぎゅうっと手を握る。

「いや……?」
そう聞かれて、なんだか、目に涙が浮かんでくる柚葉だ。

──嫌じゃない。
それを伝えたいけれど、もうその感覚にどうしたらいいのか分からない。

「どうしたらいい……の?」
「感じて? 甘い声出して手、ぎゅっとして。そうやって切ない目で見て。泣きたいなら泣いていいよ」

全部全部受け止めるから、全部ほしい。

柚葉を押し上げる柔らかい舌の感触と、中を探る指の動きに翻弄されて、柚葉は駆琉に言われた通りに甘い声を上げるしかない。

「っあ、だめ……ぃっ」
「柚葉……イって」

そのまま崩れ落ちそうになる柚葉を抱きとめた駆琉も、シャツの前がはだけていて、ひどく艶めいている。
溢れる色気に柚葉はくらくらした。
「ほら、おいで」

お姫様抱っこではなく、ひょいっと抱かれてスタスタと柚葉は寝室に連れていかれる。
ベッドに寝かせた柚葉の上にそうっと乗った駆琉は、緩く柚葉の首元に唇をつける。

「駆琉さんっ……電気……」
「今日はダメ。そう言っただろう?」

にっこり笑った駆琉に、柚葉が逆らえるわけがなかった。


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