私に恋を教えてください
「嬉しそうだね」
「はい! 莉子さん大好きです」
「ふーん……」
俺の作るスクランブルエッグが好きで、俺の姉の莉子が好きなのか。
「柚葉、一番好きなのは?」
「え? もちろん駆琉さんですけど?」
なぜそんな当然のことを?という表情で返されて、なんだか一瞬落ちそうになった気分が途端に良くなる駆琉だ。
「俺も柚葉が一番大好きだな。お皿、持っておいで」
「はーいっ!」
秋口に両家への挨拶を済ませて、公認で交際をスタートさせた柚葉と駆琉は、年末年始を駆琉のマンションで過ごし、お互いの実家に挨拶に行き、双方からお式はいつにするんだと言われていた。
今から予約しても半年後くらいですかね?と言った駆琉に、榊原貴広は
『ジューンブライドはベタだけど、悪くない』
と笑っていたのを思い出す。
雨の中の式はどうだろうかとか、日本的にいい時期は秋じゃないかとか、もう皆が言いたい放題になってしまったので、柚葉が顔を赤くして『2人で話し合って決めますからっ!』と駆琉の服をぎゅうっと掴んでいたのが、超絶に可愛くて。
柚葉に桜色の宝石のついた指輪を送ったのは、春になる前だ。
「はい! 莉子さん大好きです」
「ふーん……」
俺の作るスクランブルエッグが好きで、俺の姉の莉子が好きなのか。
「柚葉、一番好きなのは?」
「え? もちろん駆琉さんですけど?」
なぜそんな当然のことを?という表情で返されて、なんだか一瞬落ちそうになった気分が途端に良くなる駆琉だ。
「俺も柚葉が一番大好きだな。お皿、持っておいで」
「はーいっ!」
秋口に両家への挨拶を済ませて、公認で交際をスタートさせた柚葉と駆琉は、年末年始を駆琉のマンションで過ごし、お互いの実家に挨拶に行き、双方からお式はいつにするんだと言われていた。
今から予約しても半年後くらいですかね?と言った駆琉に、榊原貴広は
『ジューンブライドはベタだけど、悪くない』
と笑っていたのを思い出す。
雨の中の式はどうだろうかとか、日本的にいい時期は秋じゃないかとか、もう皆が言いたい放題になってしまったので、柚葉が顔を赤くして『2人で話し合って決めますからっ!』と駆琉の服をぎゅうっと掴んでいたのが、超絶に可愛くて。
柚葉に桜色の宝石のついた指輪を送ったのは、春になる前だ。