私に恋を教えてください
もともとは瑛の父が立ち上げ、システム開発で成長した会社だ。
役員についてはほぼ、同族。
ありがたいことに、皆それなりに優秀なおかげで、会社の運営は上手くいっている。
しかも先日まで、皆の頭を悩ませていた瑛の浮名も、お見合いで出会った婚約者と、婚約した途端にピッタリと収まったのだ。
「文句あるか?婚約者だぞ」
「律、瑛はどうしたんだ?最近付き合いも悪いしさあ。婚約とか……ブラフなんでしょ?」
つまらないのは、遊び相手でもあった村上侑也だった。
侑也はふわりとウェーブした茶色の髪の持ち主だ。
色素が薄めなので色白で、一瞬繊細そうな美少年にも見えるが、意外と背も高く中身は紛うことなく肉食系だ。
瑛の双子の弟である東条律は、ご機嫌な顔でスマホをいじっている、兄の瑛をちらりと見る。
「まあ、割とガチめのマジ……と言うか……」
「ガチめのマジ……」
律の方も、電話の相手であった、武田絢音の妹である琴音と、婚約している立場であれば、瑛のことをひどく言える訳もない。
役員についてはほぼ、同族。
ありがたいことに、皆それなりに優秀なおかげで、会社の運営は上手くいっている。
しかも先日まで、皆の頭を悩ませていた瑛の浮名も、お見合いで出会った婚約者と、婚約した途端にピッタリと収まったのだ。
「文句あるか?婚約者だぞ」
「律、瑛はどうしたんだ?最近付き合いも悪いしさあ。婚約とか……ブラフなんでしょ?」
つまらないのは、遊び相手でもあった村上侑也だった。
侑也はふわりとウェーブした茶色の髪の持ち主だ。
色素が薄めなので色白で、一瞬繊細そうな美少年にも見えるが、意外と背も高く中身は紛うことなく肉食系だ。
瑛の双子の弟である東条律は、ご機嫌な顔でスマホをいじっている、兄の瑛をちらりと見る。
「まあ、割とガチめのマジ……と言うか……」
「ガチめのマジ……」
律の方も、電話の相手であった、武田絢音の妹である琴音と、婚約している立場であれば、瑛のことをひどく言える訳もない。