【完結】打算まみれの恋
そして滝永さん自身に、自分と一緒にいることは消費や利用するだけじゃないってことを伝えたい。性的な関係を進めていくことに理由なんてないと思ってたけど、理由は今、できた。
「恋人同士として、お泊りしましょう」
「嬉しい……! やった……。俺とうとう、緋奈さんと……」
関係を進めても、私がいつも通りでいれば。きっと滝永さんはわかってくれるはず。感激する彼を落ち着けながら手を握っていると、やがて救急隊が来た。私はそのまま滝永さんとともに救急車へ乗り込んだのだった。