【完結】打算まみれの恋

『緋奈さん泊まらないって何?』
「いやなんで泊まることになってるんですか……?」
『だってクリスマスだよ? ヤることヤらなくてどうすんの? クリスマスだよ? 俺たち付き合ってるんだよ?』

 彼は、相当遊び人だという話を、レストランで晴先輩の恋人としていた。ずっと男嫌いで異性を憎み続けてきた私とは考え方が違うことは想像がつく。でもここまで違うのかとくらくらした。

「私は、その、クリスマスは恋人、家族関係なく……ツリーを見たりケーキを食べたりして、その日に解散して……という考えなので……」
『まじ? 緋奈さんなんか宗教入ってんの?』
「いえ、元からこんな感じで」
『そっか〜そういえば緋奈さん実家暮らしだもんね。確かに突然挨拶もなしに泊まりとかしたら緋奈さんのママパパびっくりするか〜今から泊まり予約できっかな〜』
「……あの、そういうのもナシで」
『え!?』
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