【完結】打算まみれの恋


 一番身近な恋人同士……姉とマネージャーの二人を想像するけれど、片方は会いに行けるヤクザだし、マネージャーのほうは大型犬とか忠犬かな? みたいな感じだから普通のサンプルとは程遠い。もしかして私の感覚が狂ってる……?

「まぁ、皮膚だしさ、お風呂入るときになったら、俺を思い出してくれたらいいよ」

 なんだかものすごく、お風呂に入り辛く……鏡を見辛い気持ちになった。滝永さんはまたズボンを履いて、私はほっと胸をなでおろす。しかし、安心したその時だった。

「緋奈さんおっぱい見して」
「……は?」
「いや、わりと平気そうにしてるからおっぱい触るのならいいかなって」

 なんで突然そんなこと言われなきゃいけない?

 戸惑いながら滝永さんの顔を見ると、彼は当然のように私の胸を指した。
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