今でもずっと
上を向いた。
「梶村さん‥」


「家まで送る」


私は家が自分の家に近いとばから思っていた。

無言‥…


無口なんだ。この人。


家の前にきた
「有難うございました。助かりました。」


「いいよ。そのくらい。」

また沈黙が続く。


「じゃあ、また明日。」


帰ろうとする私の手が引かれた。
「えっ?」


「待って、1つ聞いていい?」

「はい」

「お付き合いされてる方いる?」

「いいえ?」


何がしたいんだろう?そう考えていると、


チュッ


視界が一瞬何も見えなくなった。

視界が開けた時、梶村さんはハッとした顔をして唇を噛み締めながら走って行ってしまった。


自分の傘を忘れた事も気がつかずに……



ガラッ


勢いよく玄関の扉を閉めたとたんに涙が溢れてきた。

なんで?なんで?

それしかなかった。



「あんた~今接吻してたでしょ~‥って、え!?すえどうしたの」

姉のまつが私を抱きしめた。


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