.*・゚ .゚・*.若頭の狂愛.*・゚ .゚・*.
横を通った男から耳元で囁かれる
「お前は俺のもんだ」
なにか彼のスイッチを押してしまったのか分からないが変な恐怖に襲われる
車から帰ると両親は私を褒める
「あの男を虜にするなんて…真白よくやった…」
虜??何を言ってるの…
「真白…枢くんの言うことはどんな事でも聞き入れるんだ…うちには選択肢はないからな」
その一言にうんざりする
「真白ったらいいわねぇ…あんないい男滅多に居ないわよ」
母は乙女になったようにここを踊らせている
わかんないよ…
それならお母さんにあの男を譲るよ
確かにあんな怖い男は滅多にいないと思う
普通の女の子ならあの男が許嫁だと嬉しいのだろうか?
容姿だけで人を判断したら怖い目に遭うことを知らないからだろう
あの人の瞳からは優しさなんて一切感じられない冷たい瞳だった