.*・゚ .゚・*.若頭の狂愛.*・゚ .゚・*.




「こっちが先約だから」





そう一言言うと男たちは無言で立ちすくんでいる





優くんに手を引かれた楓は頬を赤らめて嬉しそう





恋人どうしだ





心配なんて要らなかったね





私はまだ腕を掴んでいる真波くんを見る





早足で顔が良く見えない





「真波くん…ごめんちょっと早いよ」





パッと手を離すと少し赤い頬のまま私のことをしたから上まで凝視する




恥ずかしくなり胸の前て腕ををばってんするように肩に手を置く




「…そんなに見ないで」





「嫌…見して」





彼はそう言うと私に自分が来ているパーカーを私に着せる




「いや…もうこれもダメだ…何しても可愛い…」





急に褒められて照れてしまう





「ありがとうございます。」





優くんの夜ご飯にしよっかの声で野外プールの飲食店を回る





レストランで色々食べ物を買うとみんなで丸い机を囲んで




私の右横は楓左は真波くん




いつの間にか楓もパーカーを着ている





優くん…あの楓はやばかったもんね






お昼を食べながら明日のこととか色々話す





優くんが一言




ごめん楓と2人きりにして貰ってもいい?





楓は少し頬をあからめる





ここは退散




私は真波くんの手を掴みプールにでも行こっかと言いその場を離れる





最初は離れることを必死に歩いていると彼の顔を伺おうとすると





私が引っ張っていた腕を今度は彼に引っ張られる





真波くんの頬が少し赤く見えたのは勘違いだろうか





何故だろう





彼に連れられるがままついて行くとあまり人がいないプールのに着く





彼は私のパーカーのチャックを下ろす



「へ?ッ…」







プールの方向に手を引く





え、…さっきはその場を離れるために言っただけで…





彼は私を引いてプールに入ろうとするけど棒のところから離れない私を見る





「朝日さん…もしかして泳げない?」





バレてしまって階段を上がろうとするけど





手を掴まれて登るのを許してくれない





「朝日くん…泳げないから…」





最初楓と泳ごうとしてたところはものすごく浅いところだけどここはとても深いし怖い



もう暗いし7時だから空に月がもう見えるし、人が少ないから溺れても気づいて貰えない…





真波くんに助けられても溺れたなんて恥ずかしい…




「私ここに座ってるから」





彼が私の腕を掴んでいるのを動かさないので





腕を掴まれていて足しか階段で着いていなくて





いきなり滑ってプールの中に落ちる



嫌っ怖い…





朝日くんが支えてくれるけど






プールの端から少し離れてしまった






彼の首に手を回して抱き着く





「朝日さんくっつきすぎ…」





「いやっ離れないで…怖い…」





足がどこにもつかないから彼がいなくなったらと思うと怖くて離せない






少し落ち着いて顔を話して彼を見ようとすると抱き合っているから顔がもう数センチで彼が頬を赤らめて熱い視線を私に向ける




この表情で彼から告白されたあの時のことを思い出し彼から距離をとろうとする







「朝日さん…僕まだ…」





「だめだよ…私は」





「知ってるよ、黒川だろ?」





何で知って…





「僕のいとこに当たるんだよ」





「へ?」





「まぁ…母親が兄弟同士ってこと」




こんなところ彼に見られたら終わりだよ…





でもプールの中だから…




どうしよう





「ごめんね、真波くんの気持ちには答えられな…」





「ねぇ…僕じゃダメ?あんなやつやめときなよ…僕だったらもっと優しくできるし、怖い思いなんてさせない」





その瞬間彼が私の腰を掴んでいる力を強めるとくちびるに柔らかい彼の唇が重なる





彼を突き飛ばしたくても水の中





足もつかない





唇が離れる





「いやっやめて…真波くん」





真波くんはいつもの可愛らしい顔じゃなくて少し起こったような顔をする
「あいつは酷いことしかしないよ…」





その言葉に何故か心が痛む





彼は確かに酷い…でも楓くんもやってる事…一緒だよ…




私に選択肢なんてないの…





お願いだから…これ以上私を掻き回さないで…




「ごめんね…僕も同じようなことしちゃってるよね、、」




彼からはいつもと違う黒いオーラは消えて元に戻る





「少しの間だけこのままでいさせて」





そう言うと彼は私の肩に顔を置き思っきりギュッと抱きしめる





「ずっとこのままでいたい…朝日さんが僕のものになって欲しい」





何も言えなくて無言になる





奪いたくても奪えないって言うのは結果的に彼もあの男にはかなわないから





少ししたら話してくれてプールサイドに送ってくれるとラブラブではしゃいでいた優くんたちと合流して各部屋に戻る




楓は心配そうに私を見る





「何かあったんだよね?聞かないでおいた方がいいかな?」




「なんていえばいいのか分からない…」





頭の中が混乱する





楓はただ抱きしめてくれる





夜色々話してから明日に向けて寝る





電気を暗くするとお互い眠れなくて好きな人の話になる





「ねぇ真白って好きって言ってくれる人か自分が好きな人どっちかだったらどっちを選ぶ?」





楓「私は自分が好きな人かな…彼にほかに好きな人がいたらめっちゃ悲しいけど…やっぱりなんだろう…私はそうかな」




むずかしい






自分が好きな人か、





好きになってくれる人





「私は欲張りだと思うけど半々がいいよ結果的に選べないってことだよね?」




「うん…でもどうしてそう思ったの?」





「自分でもはっきりとは分からないけど…どっちかに偏るのはなんか違うなって思った」





「まぁ確かにね…2択って言うのはむすがしいよ…好きになってくれるって言うにもどのくらいなのか人によっても変わって来るしね」





うん…そう思う…





そのあとは目をつむと深い眠り着く



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