.*・゚ .゚・*.若頭の狂愛.*・゚ .゚・*.
第4章

怒り







「枢さん…クスッ…でもこんな男としての能力のないやつなんて女からしたらクソですよ」






何…





何を言っているの…






枢の顔を見るけど冷たい目で何も言わない




掴んでいる力が弱まったのを感じて腕を振り払い






パイプを持っている男のもとへ行き襟元を強く握る…







男は枢を見てパイプを下に落とすと手のひらを上に上げる







「いやぁ…そんなに怒られてもこいつ全然君がいる場所吐かないし…君といる時間を考えると男と女が部屋ですることなんて考えたら1つしかないだろ」






何を…







「ま…しろ」






呂律の回らないような声がして






吊るされている彼の元へ行く







「永遠…っ」




私は彼に近づきボロボロで血だらけになっている…






ズボンを下ろすと男の大事なところが潰されていてその衝撃とショックでその場に腰を落とす







「ああああああああぁぁぁ…永遠っ…なんでっ…なんで私なんかのために…」








枢が私に近づき触れようとしてくる腕を思いっきり振り払う







「酷い…ッ…酷すぎる人間のすることじゃないよ…」







まだニタニタ笑っている男を床にあるパイプを持ち






男の方へ向かい殴ろうと振り上げる








「ま…しろ…ダメだ」







その声に手が震える







なんで…こんなヤツら死ねばいいのに…






自分が情けなくて涙が溢れる…




やっぱり私には何も出来ない…





もう彼を救える手段はひとつしかない…最初から選択肢はひとつしか無かった…






そう思い男に近づく





「ねぇ…枢…治療したら…その治るの…」





スーツの裾をつまんで顔を伏せたまま聞く






この人のお金の力と権力があれば可能なはずだ






「あぁ…」






「じゃあ…私があなたの傍にずっといるから…離れないだから…彼を解放して」







「お前は1度俺との約束を破ったじゃないか」






このままでは永遠は死んでしまう






「先に永遠を助けて!」






「はぁ…あの腕のいい医者に電話してこいつを預けろ」







彼は命令すると下っ端たちは出ていく







「最後に挨拶させて…」







楓はそう言うと私を離す






私は意識が朦朧としていて耐えている彼の耳元で囁くと彼の元を去る








地下室を出て部屋に戻ると彼にベットに押し倒される







「臭い…」





永遠の服をそう言うと私から脱がせて地面になげすてる






もう抵抗なんてしない






私は彼の膝の上に乗り求められるキスに対して同じように返す







その後のことはもう言わなくても






ただ愛され続けて休むことなんて許してはくれなかった





意識が飛んで気を失いそうになると何度も強く求めてくる






そんな日が続き





彼との約束で永遠…彼の安全確認の動画と写真を約束した




永遠無事だ…



彼の目の前で確認するとそれは毎回すぐに処分される




この安全確認の動画を確認する日は毎回休むことなくその次の朝になるまで体を求められて意識を失うまで私を求め続け狂ったように愛を囁き私にも同じように求める




何度も確認し合い彼の不安が小さくなり満足するまでその行為は終わらない






学校は監視付きでなんとか行かして貰えてる



ただ男が一緒にいない時以外は外出は禁止され





家にひきこもってるような生活にうんざりするけれど





彼がまだ生きてるかと思うと…またどこかで会えると思うと生きる意味ができる







もう季節は冬になり今日はクリスマスイブ






彼は私を車で連れて一緒にあの花の見れなかった真夜中のイルミネーションに連れて行ってくれる








彼に手を掴まれるけど素直に楽しむことが出来なくて







まだ彼にあった頃の自分を思い出してしまう






男に繋がれている暖かい手を離す






「ごめんっ…ちょっと1人になりたい」






その言葉に彼は車に戻る






私は少し歩きながらイルミネーションの真ん中に着くと目を瞑る







この世界に私が1人だけな気持ちになれる






ここだと都会から離れているから星が沢山見えて綺麗だ








昔山の別荘に止まった時に山の屋根裏部屋から屋根に出てこっそり星を見上げたことがあった…




そこで男の子にあった…





すごく優しい雰囲気でいて可愛らしい子供だった





私も子供だったけど…







初めてあったその男の子は私が屋根裏部屋に私が登る前にそこにいた






別荘の近くに住んでいた子なのだろうか






もうそれがどこだったかなんて覚えてはいないけれど






あそこはどこであったか気になる






ぼーっとしていると後ろからマフラーを首に巻かれる






振り返ると枢がいた






「真白…もう体が冷える…」






「そうだね…帰ろうかな…」






男は私の手を引くと歩き出す





手が冷えきってしまって冷たい







車に乗り込む







今日はクリスマスイブだからかとても人が多いし






皆キラキラしている






車の中から外を眺める






もう暗いのに皆はしゃいでいる





私も少し足を踏み入れたくなる







家に着くと男は私を引き寄せると一緒にお風呂に浸かる







あぁ…いつから男への抵抗感がなくなり心地が良くなったかなんてもう覚えていない







諦めが早かったのかと言われたら、そうではないと思う







最初は感情を無にしていたから







今では普通の会話はするようになったけど男の私への独占は出会った時から変わらない





あの女の人…雅凛子はどうなったかなんてもう聞いてもない







「何を考えている?」






「のぼせそう…」






嘘ではない本当






男は私を抱き上げると大きなふわふわのタオルを私に被せると髪の毛を拭いてくれる







毎日やってくれることの一つだ






私は着物を着るとソファに座り男に髪の毛を乾かしてもらうその間に






学校の宿題を済ませる





髪の毛が乾かし終わると彼の髪の毛も乾かしてあげる







その後は毎日同じ






ソファで私を自分の膝に向かいあわせで持ち上げ座らせると私を引き寄せ甘いキスをする






その後すぐに抱き抱えられベットへ行くと夜の熱い男からの営みが続く





彼の機嫌の悪い日は自分がもう訳が分からなくなるほど体を求められて抱かれる





最初の頃は抵抗していてあらゆるとこで襲われた






お風呂の中…ソファ…彼の事務所の個室…多すぎて覚えていない…







最初は抵抗をしていたけどだんだん彼を受け止めている自分に気づいた







男の私への執着は以上だ




ほらまた…





「真白っ…」






頭を引き寄せられ熱いキスを求められる






男は子供のようだ






自分のものが手に入らないと狂ったように欲しがって離さない







不意にもその感情が私に向いてしまっただけ














また今日も男は私を朝まで愛す







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